私の見解~「次の一手は?」

久しぶりにコンピュータ将棋以外の将棋の話です。
とは言っても使うのは将棋ソフトとの実践棋譜なのですけど。
この局面図からの、次の一手は何でしょうか
というお話。

まずは問題の局面図をご覧いただきましょう。

(図1)


これは東大将棋 定跡道場 完結編四段と指した一局です。
(図1)は後手東大将棋が
33にあった角を42に引いたところです。

結果を先に書きますと、
中盤は実に好調に優勢を築き、
ほとんど必勝ではないかというほどでした。
「勝勢」という表示も指している時確認してますし、
棋譜解析をしても2000を超えるスコアまで行ってました。
終盤力があればこのまま勝っていたでしょう。

しかし結果は見事な逆転負け。
200手を超える長手数でぐだぐだ指し続け
じわじわ形勢を挽回されて、
最後はほとんど一気呵成に詰まされた
という感じでぼろぼろに疲れた将棋であった。

終局後、何が悪かったのだろうかと検討もし、
検討以前にこれがまずかったな、
と思っていたところが
やっぱりまずかったのだなと再確認したという体です。

その局面がこの図です。
ここで何を指せば負けなかったか、
指しやすかったか、
というのがいわば「出題」です。

いったいどう指せばよかったでしょうか?

以下に検討した結果としての
自前の答えを書きますが、
これが普遍的な最善手だ、というわけではないと思います。
私が指すなら、これが最善だったということで、
もっと棋力の高い人なら別の手が最善であるはずです。
私程度の棋力の人間、
私程度の終盤力の人間が
どうにか勝つには、この手を入れるのは絶対必要だろう
という手を私は指し示してみるということですね。

もっといい手がある
という場合は遠慮なくご指摘いただて構いません。
ありがたく拝見させていただきます。
ちなみに私の棋力はアマチュア3級程度だと思います。
YAHOO将棋では到底紫には届かないほどだ
ということですね。

ですから私程度の方のご意見も大歓迎だし、
有段者の方からのご指南も大歓迎です。

では私なりの回答を書かせてもらいましょう。

(図1)の形は、高美濃に石田流という
対居飛車穴熊持久戦の
私にとってのひとつの理想形です。

一般的な石田流の理想形は、
たいてい97に角がいる形だろうし
事実これには「石田流本組み」という名もついている。
玉形も銀冠のほうが理想的とする方もおられるでしょう。

私の場合、48に角がいて
玉形は高美濃のほうがいい。
終盤のスピード争いに勝つだけの力がないので
中盤でリードを広げておいて
玉形は飛車の打ち込みによる
横からの攻めに強い美濃囲いのほうが
勝率がいいのです。
銀冠にすると飛車交換したら必ずスピード負けしてしまう。

よってこの「私流理想形」を作ることができたら仕掛ける
というようにしているわけですね。

実践で私は次の一手に▲55歩としました。
なぜそうしたかというと、
仕掛けるための1歩を手に入れるためです。
以下、△同歩▲同銀△54歩▲66銀ですね。
これで1歩手持ちにできたので、
次に▲74歩△同歩に▲75歩と合わせて、
△同歩▲同銀で先手十分です。
もちろん後手は▲75歩としたときに△同歩とはしてくれません。
手抜いて△62銀です。
それでも指せるわけで▲74歩と取り込んで、
△82飛▲75銀。
これで先手は有利な展開です。

この仕掛けはいくぶん単調で
一直線すぎる嫌いはあるが中級者の指す将棋としては
間違ってないと思うし、
この仕掛け方がよくないわけではない。
仕掛ける下準備としての▲55歩が
そのまま仕掛けになる、私には指せない高度な筋も
どうやらあるようですから
それが正解としてもらってもいいと思います。

私としては、実のところこの▲55歩が
この将棋の敗着だった、という結論です。

意味は「仕掛けが1手早すぎた」
ということ。

すなわち私にとっての指すべき次の一手は
これだったわけです。

▲26歩

これを入れてから▲55歩なら
おそらく勝つことができたはずなのです。
▲26歩は指さないほうがいい場合もありますが
この将棋の後手の陣形なら
必ずいれとかないとまずかった。

▲26歩の意味は、37の桂馬を狙われる攻めが
とても早いので、これに備えるためですね。
高美濃のまま戦うが▲26歩としておくことで
すぐ27銀とあがって銀冠にできるようにしておく。
さらにはこの一手で玉の逃げ場が広くなる。
この手を指さなかったために
結果、37の桂を狙われて、
玉頭から一気に潰されてしまったのでした。

▲26歩を入れないで戦いを起こすと
いくら駒得をしていてもスピードの点で
いつまでも手得が広がらない。
常に差が1手も開いていない。
むしろ私の攻めのほうが重く、
終わってみれば、2手以上の差がついていた
というわけです。

本当に参りました、という感じでした。

(渡野川)


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この記事へのコメント

まもる君
2006年11月03日 18:51
まもる君なら2-6から銀冠にして、、というかもう難しいですね。(≧∇≦)波野川さんならヤフーでは十分赤2100~いきますよ。^^
2006年11月06日 23:31
赤のひと凄いですね。どうやったらあんなレートになれるのでしょうか。銀冠にするのも臨機応変ですね。私は銀冠にした場合、飛車だけは手持ちにさせないように必死で押さえ込もうとしますが、たいていだめです。だから美濃囲いを基本にしておりまする。横歩取りの将棋が指せたら一人前と思うのでこれからはそっちを勉強しますので、まもる君は振飛車の勉強がんばってくださいまし。将棋はたのし♪

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