陰謀論の害毒-共有ブログ「911事件について」

私のブログの911アメリカ政府陰謀説の記事に
リンク張った方がおられたので、
今回はその記事のご紹介をしてみましょう。

ブログタイトルは

【共有ブログ】マスコミ報道されない真実をみんなで探そう

副題(サブタイトル)にこうあります。

「米国や日本政府の宣伝媒体と化し、嘘や洗脳目的の操作された情報しか流さないマスコミ報道を鵜呑みに信じるのはもうやめよう! みんなで一緒に、世の中の真実を探していこう。 みんなに伝えなければ世の中が変わることはありません!」

これだけで笑ってしまうというか呆れるというか
情けなくなります。
何が情けないかといえば
「政府がメディアに情報操作を強いている」
という嘘話を吹聴しているのが、当のメディア本人で、そのメディアの言うがままを信じているからです。

メディアの思うツボ、ですね。

例えばテレビ朝日の「サンデープロジェクト」という番組がそうなのですが、
情報操作が余りにも酷いので、「情報操作をするな」という投書をしたことがあって、
(インターネットがない時代ですので投書)、
実際には具体的なことを書いたわけですが、
そこには「メディアが主体的にする情報操作の有害性」について書きました。
すると、それへの返答として、私が書いたことはすべてもみ消して、
あわてて「アメリカの情報操作」という特集を組み、
湾岸戦争のときの「ナイラ証言」をマスコミが暴いた、
という美談を放送してくれたことがあります。

アメリカのメディアの情報操作主体は、
アメリカ政府だ、という特集ですね。

もちろんこんなの嘘ですけど。
もっと大嘘なのが、
メディアを牛耳っているのはユダヤ人だ、
という話ですがそれは論外なのでここでは触れません。

政府の指示なくやっているテレビの情報操作への批判投書をもみ消してまでも、
それをやらせるのが政府や政治家の圧力であることにしたい。
それが日本の民放テレビメディアの
制作現場の意志なんですよ。
なぜそうしたいかは、まあ考えれば簡単に分かることです。

アメリカ政府の情報操作を糾弾するこの特集には
予想どおり嘘が入ってまして、
エドワード・ハーマンという大学教授のインタビューを挿入して
さも、彼が「アメリカ政府によるメディアへの圧力と情報操作要求を批判している言論人の一人」であるかのように
でっちあげていました。

賢明な方はこう書くともうピンと来ていると思いますが、
E・ハーマンノーム・チョムスキーと共同で
1988年に「マニファクチュアリング・コンセント
という論文を書いた人です。

この「原文を読めば」一目瞭然ですが、
ハーマンとチョムスキーが「プロパガンダモデル」
と命名して提出したものは、
政府の指示や圧力なしにメディア自身が自発的する情報操作であって
それに対する批判がこの本の趣旨です。

「原文を読めば」と書いたのにも理由があります。
翻訳本がすでに発売されていますが
訳者(と出版社)の持つ個人的な政治思想のスタンスに基づき、
かなりの曲解意訳がなされていて、
政府の指示なくメディア主導で情報操作はなされている
ということへの批判という本来の趣旨が
読み取りにくくなっているからです。

話を戻しますが、
メディアが政府の圧力なしに
自発的に情報を操作していることの有害性を指摘するハーマンが、
政府の圧力による情報操作を批判宣伝するメディアに
迎合するわけがないのです。

当然、テレビ朝日が放送した特集に挿入されたハーマンのインタビューも
ハーマン本人はそういうスタンスで答えているはずなんですが
全く逆の意見者として、
編集挿入されてしまっているわけです。

きくちゆみや
千早@オーストラリア
という人たちがノーム・チョムスキーの名を利用するのと同じです。
チョムスキーは「911政府陰謀論を相手にするのは時間の浪費」
と明言しているにもかかわらず、
この人たちは、
チョムスキーが自分たちの陰謀説を支持しているかのように
今でも書いてますよね?

エドワード・ハーマンという
メディア批判の第一人者の知名度というか
権威というか信用というか、
そういうものを自己正当化するために利用した。
プロパガンダの道具に利用したということなわけだ。

日本の民放テレビメディアは
常に、メディアの情報を偏向させるのは政府の圧力であり
それを徹底的に排除してメディアを自由放任することが
国民の知る権利を保障することだ、
それを大衆たちは応援せよ、
というメディアのためだけのプロパガンダを
公共の電波を使ってやり続けている。
そのまんまを受け売りしているのが
このブログの副題なわけですよ。

もちろんこんなの嘘っぱちで、
嘘から真などでてきません。
嘘から始まったところには
その上塗りのような嘘が集まってくる。

案の定、
ここでも911アメリカ政府陰謀説という大嘘が
「マスコミが伝えない真実」として
堂々とまかり通っています。

メディアの情報操作がどのような害をもたらすか
その証明みたいなものですが
例えるなら、中東での戦争に勝つために、
アメリカはオサマ・ビン・ラディンを利用したとよく言われますが、
まあそれは妥当な説でしょう。
その後この人物は世界最大の反米テロ組織を作ります。
オサマ・ビン・ラディンを育てたのはアメリカ自身じゃないか!
という言い方ができるわけですが、
メディアと911アメリカ政府陰謀論者の関係に
実によく似ていますね。

自分の利権擁護のために大衆を利用しようとしてプロパガンダをやりつづけた結果、
メディアが意図した以上のところまで
マインドコントロールが進んでしまって
ついにメディアすら扱いに困る大嘘のプロパガンダに感化される
大衆が生じてきてしまったわけです。

そうは言ってもですよ、
阿○羅掲示板とか、2ちゃんねるは
非常にタチの悪い陰謀論者の集まりなんで
あほ扱いして嘲笑してやるだけで十分なんですが
この共有ブログでは痛々しいまでに
そのタチの悪い陰謀論者たちの言うことを真面目に信じてしまっているので
あほ扱いして終わらせるのはどうにも忍びない。

だからリンクのお礼として、
少々丁寧に回答してあげないとと思い
この記事を書き始めたわけです。

リンクしてくださったエントリーはこれ。

911事件について
http://shinjitsu1.seesaa.net/article/56476466.html
文責は、ヤマトさんという方。

私の文章を引用しつつ

こうしてみると、911についていろいろな考えがあることがわかります。
どうもアメリカの真実追求者は、私には頭が固いように見えてしょうがありません。
頭を柔らかくするにはいろんな意見を知っていたほうがよいですね


と書いています。
アメリカには私ような911陰謀説を批判する人間が少ない、
というのが「アメリカの真実追求者は頭が固いように見える」
と言った意味なんでしょうが、事実は全く逆で
英語圏には日本語のサイトよりはるかに多くの
911アメリカ政府陰謀説批判があるのです。
というのは正確ではなく、批判という論争のレベルではなく、
完全に陰謀論者の言うことが嘘でしかないということを
具体的に立証しているサイトがたくさんある、という状態。
日本では陰謀論が圧倒的に優勢ですが、
アメリカではむしろ劣勢です。

アメリカより日本人のほうが頭が固いんですよ。
特に日本の若い世代の頭の固さは凄まじい。
それが「事実」ですが
陰謀論者の嘘のプロパガンダしか読んでないから
アメリカには陰謀論者しかいないように
思い込まされているにすぎません。

親切にヤマトさんが教えてくださろうとしたことですが、
ユナイテッド93便は携帯がかけられなかった」という話と
新世界秩序」について。

「携帯の電波が届かないはずだから携帯での証言はすべて政府のでっちあげ」
という話は、陰謀論者が広めた典型的なウソです。

事実を知りたければ、
日本のNTTドコモにでも問い合わせて、
2001年のころ携帯電話の電波は、高度何フィートまで届いていましたか?
飛行機の機内から携帯電話をかけることは可能でしたか?
と訊いてみればいいでしょう。
実際に「自分で確かめる」のがよい。

まず同じ答えが返ってくるでしょうから、
ここの文章読んで納得してもらってもいいですけど。

「翻訳前のアメリカ。」
第六十六回配信 9-11陰謀論 その1

http://www.1101.com/suzukichi/2006-09-11.html

「新世界秩序」という語は余りにも漠然と一般的すぎて
誰の何を言った言葉なのかははっきりしません。
チョムスキーの翻訳でもよく出てくる語ですが
ただの翻訳者の用語使用にすぎません。

ヤマトさんがいう「新世界秩序」というのは、
単に「アレ」なだけにすぎない人
アレックス・ジョーンズなんかが言っている
世界をひとつの国家にしてしまおうとしている闇の勢力がいるとかなんとかいう
「アレ」な話のことでしょうか?
ロックフェラー=ユダヤ資本が世界を支配するとかなんとかいう話もありますが。

こういう風にしてユダヤ人を悪の権化みたいに言って
戦争を起こした人が
過去の歴史上に存在しまして、
名前を「アドルフ・ヒトラー」といいますが、
ヒトラーこそがヨーロッパを武力でひとつにしようとする
ドイツ第3帝国を作ろうとして失敗した人なんですよ。

ヒトラーも「陰謀論者」で、
ユダヤ人差別主義者。

それをドイツ国民の半分の人たちが支持しました。
支持したのは「若い世代」。
今の日本と同じです。

合法的に選挙でドイツ議会第1党になって
議会から首相に指名され、
国民投票で大統領から権限を合法的に奪取して
「総統」となって独裁政治を始めた。

戦争は一部の人間の「陰謀」で起こるものではなく
陰謀論に感化された大衆が起こすもの、
というのが事実であって、
911アメリカ政府陰謀説のような
「一部の人間が構想した巨大陰謀によって起こされた」という事例を
私は歴史上でまだ見つけることができていません。
これからも見つからないでしょうけどね。
ただの妄想ですから。

この手の大嘘の多くは、
FRB(アメリカ連邦準備制度理事会)が悪の権化で
世界を統一しようとする組織だから解体しなければならないなどと、
意味不明なこと言っている
アレックス・ジョーンズがメディアを使って広めているものです。
なんでFRBなの?というのは、
金融資本の闇の支配者がロックフェラー(ユダヤ人)だから
ということなんでしょうが、
金融のことがちゃんと分かっている人なら
アメリカ中央銀行とロックフェラーがなぜイーコールになるのか
全く理解不能で呆れています。

アレックス・ジョーンズの番組やサイトからは
実に多くのデマ情報が垂れ流されていて、
世界中に大迷惑をばら撒き続けていますので
そういったメディアの情報操作に踊らされて
「報道加害者」の一人にならないように
注意しなければならないと思います。

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